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2015年03月16日
ビズ春号(No.95)発売 編集長による今号の見所

特集「バラは友だち〜私の人生を支えてくれた花〜」では、日々の暮らしに寄り添う花のパワーが語られています。ビズ読者の皆様にはお馴染みのバラですが、オーガニックでバラを栽培する大きなムーブメントを起こした主役、梶みゆきさんの実話には深く納得されることでしょう。8人の人生を前向きにした美しく香しいバラの庭。私たちは永遠にバラのない世界には住めないのかもしれません。

春号の見本誌が到着した日、編集部には何組ものお客様がありました。面白い事に皆さんバラ特集の「おもてなしアイデア集 オシャレに楽しくガーデンパーティ準備」のページでしばし見入るのです。何種類ものガーデンカクテル、フリー・ドリンクバーには大きなガラスのジャー(ビバレッジ・サーバー/通販あり)の紹介などなど、オリジナリティ満載です。

編集は忙しい仕事なのに、時々、時空を飛び越えてロマンチックな夢を見る瞬間をたのしめます。今号のトピックスはイヴ・サンローランが一目惚れしたというモロッコ・マラケシェの青い庭です。

いったいどんな人がこの風変わりな庭を創ったのかしら? 名前はジャック・マジョレル。プロフィールによると父親はアール・ヌーボーの家具作家ルイ・マジョレルとありました。その1行にピンと来て、さっそくパリのオルセー美術館のサイトを検索したら、ありました。かつて私を圧倒した展示コーナーが現れたのです。一群の家具が示す力強く見たこともない曲線が、アール・ヌーボーの新たな一面を教えてくれたフロアーです。20数年前の記憶が、パソコン画面からリアルに迫ってきました。

マジョレルブルーと呼ばれる青の庭を生み出した人は、その息子。イヴ・サンローランの心をとらえた青を創り出した画家でもありました。ここはガーデンとファッションとアートがとけあう魅惑の世界。もう一つ、春号の別テーマにはサンローランにまつわる香りの逸話を掲載しています。ぜひ探し当ててくださいね。

大好評で連載第五回を迎えた「ガーデンセラピー」は、もはや、ガーデン界の新たな一角を占めるジャンルになりつつあります。ガーデンセラピーの聖地とよばれているシカゴ・ボタニックガーデンの徹底解説や、日本の森の香り(後編)も必読の内容です。



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執筆者プロフィール

ガーデニング誌『BISES』の元編集長。創刊から休刊までの146冊、25年間務めました。1997年流行語大賞トップ10に選ばれた「ガーデニング」は、私が全国に広めた言葉です。これはGARDENINGをカタカナにしたもので、造語ではありません。今では日本語として立派に定着しましたね。