BISESの世界をディープに楽しむ
第40回 全国都市緑化仙台フェア
「未来の杜せんだい2023」よりレポート
今年の全国都市緑化仙台フェアは、4月26日から6月18日まで、青葉山公園追廻地区をメイン会場にして開催されています。入り口に設営された大花壇「はなばた飾り」を抜けた正面には、「杜のリビングガーデン」が展開されます。宮城県ではガーデニングが盛んで、早くから<オープンガーデンみやぎ>が活発な活動を繰り広げています。今回のフェアでも、会場構成やガーデン制作に、オープンガーデンみやぎのメンバーたちが、日頃から培ったガーデニングの技術とセンスを活かして、主力となって頑張っています。
●取材は、フェアの中盤、5月23,24日の2日間で行った。フェア会場の他、この会場設営に主力となったメンバーの個人庭(オープンガーデン開催)など、仙台市内・近郊の3件を訪問し、素晴らしいガーデニングぶりを見せていただいた。ご案内くださったのは、このフェアの中心人物である鎌田秀夫さん。宮城県のガーデニング普及と指導における先駆者であり、また、2011年の東日本大震災では、ビズ編集部と共に「3.11ガーデンチャリティ」の宮城県担当者として多大なご努力をいただいた。
※各写真は、1クリックで写真が拡大し、キャプションが出ます。
第1話仙台ならではの花いっぱいのガーデンショー
第40回全国都市緑化仙台フェアに行ってきた。撮ってきた写真を眺めながら、そこに少し若返った私がいることに気が付いた。ガーデニングの原点を語る、このフェアの立役者、鎌田秀夫は手作り、土づくり、暮らしと共にあるガーデニングを繰り返し話の中に織り込んでくる。
市民みんなを巻き込んで、昨年の冬から花の種を蒔き、手弁当で頑張ってきたのだそうだ。時代のムーブメントで、東京では、だんだん華やかな彩りがガーデンから消えてきているけれど、ここ仙台では、ローメンテナンスという昨今のガーデニングのキーワードは、脇に寄せられている(笑)。初めは寒くて、先が見えなくて、泣きそうだった会場作りも、完成間近には、みんな嬉々として作業に没頭したという。とにかく、2日間も丁寧にご案内くださった鎌田さん、大森依子さん、鎌田さんの凄腕スタッフの松本明美さん、ありがとうございました。
これから、ぼちぼち、フェアの話をFacebookにアップしていきますね。
第2話仙台流の土づくりとその効用
全国都市緑化仙台フェアの会場から、鎌田秀夫さんのガーデンショー会場づくりの見事さをレポート。「杜のリビングガーデン」と題された3つの大きなセクションで構成されている。まず、来場者を圧倒する花の群落である。豪華な花の生垣、あるいは緩やかなカーブを描くボーダー。この会場ではジギタリスの勢いに目が行く。強く、丈高く伸びて、生命力がハンパない。ガーデニングの基本の一つは土づくり、と説く鎌田さんの真骨頂と言える。実はサラブレッドの馬糞が効果を発揮している。どこまでが企業秘密なのかわからないけれど、傾聴に値する配合ぶりであった。
一つのコーナーを前にして、「一番僕らしいところがココかもしれないなあ」とニッコリしたのが、宿根草ガーデンだった。日本のそこここで目にしてきた、物静かな緑の庭。水場もあれば、季節の花も咲く。一枚の写真に、数えきれないほどの植物が写っている。ショーガーデンという概念が揺らぐような印象を持った。
一つのコーナーを前にして、「一番僕らしいところがココかもしれないなあ」とニッコリしたのが、宿根草ガーデンだった。日本のそこここで目にしてきた、物静かな緑の庭。水場もあれば、季節の花も咲く。一枚の写真に、数えきれないほどの植物が写っている。ショーガーデンという概念が揺らぐような印象を持った。
第3話仙台流壁面緑化が作り出す新鮮な景観
杜のウォールガーデンと題された、迫力ある壁面緑化のサンプルガーデンを見てきた。これも、全国都市緑化仙台フェアの会場である。システム開発の中心は泉緑化の鎌田秀夫さん。壁面に設置された桟にボックスを噛ませていくだけ。自動灌水で、ヤツデから紅葉まで、驚くほどの多品種の植物が、上を向いてイキイキと育っている。これは、かなり、将来的に可能性のあるシステムではないだろうか? しっかりとした資料も用意されているので、既に実用化されているようだ。
仙台駅前にある、住宅展示場の華やかな植栽は、もう10年以上も経つというので、市民おなじみの景観になっているが、その一角に、ドライミストというシステムが使われている。スマホの遠隔操作で、ドライミストによる水分調整をしている。都市の緑は、日進月歩のシステム開発と、ガーデニングセンスのブレンドで素敵に保たれていく。
仙台駅前にある、住宅展示場の華やかな植栽は、もう10年以上も経つというので、市民おなじみの景観になっているが、その一角に、ドライミストというシステムが使われている。スマホの遠隔操作で、ドライミストによる水分調整をしている。都市の緑は、日進月歩のシステム開発と、ガーデニングセンスのブレンドで素敵に保たれていく。
第4話市民ガーデナーが大活躍する仙台の緑化フェア
仙台市で6月18日まで開かれている、全国都市緑化仙台フェア2023から、市民花壇「想いがつながる庭」をご紹介する。制作者は、一般の市民の方々4人だ。それぞれが畳一枚強の小さなスペースを受け持ち、自分独自の物語を作って庭で表現する。皆さんの楽しそうな笑顔を見て、「やっぱり、ガーデニングは最高のホビーだわ」と再認識。真っ平の地面から、ここまで出来た! 達成感がたまらないのです!と。
もちろん指導者は欠かせない存在で、ここでは松本明美さん(泉緑化)が、頼もしい先生だった。
想いを言葉にし、デザインコンセプトのビジュアル提案方法を試行錯誤して、パネルを作った。会場を訪れるお客さんは、家族連れ、お年寄り、花好き、いろいろいる。作者との庭中心のおしゃべりも大盛り上がり、時に思わぬ方向に広がったり。「何て、楽しいんだろう、当番制なのに、ほぼ毎日ここにいます」と溢れる笑顔が印象的だった。
もちろん指導者は欠かせない存在で、ここでは松本明美さん(泉緑化)が、頼もしい先生だった。
想いを言葉にし、デザインコンセプトのビジュアル提案方法を試行錯誤して、パネルを作った。会場を訪れるお客さんは、家族連れ、お年寄り、花好き、いろいろいる。作者との庭中心のおしゃべりも大盛り上がり、時に思わぬ方向に広がったり。「何て、楽しいんだろう、当番制なのに、ほぼ毎日ここにいます」と溢れる笑顔が印象的だった。
第5話仙台のオープンガーデン、その個性と表現力
ガーデンがとても綺麗だから、と誘われて、オープンガーデンみやぎのメンバー3人の庭を訪ねました。それぞれに個性が際立っていて、ガーデニングに熟達しているようにお見受けしました。中村博子さん、大場ゆきみさん(オープンガーデンみやぎの会長さん)、そして、橋本幸子さんの庭。ガーデンシェッドの人懐っこいデザイン、木々の伸びやかさ、花々の組み合わせなど、庭づくりの楽しみがよくわかりました。
中村博子さんの庭
大場ゆきみさんの庭
橋本幸子さんの庭