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第2回(2000)グランプリ受賞作品
  • 北側のベンチに座って見た風景。コンテナの白い花 (スィートアリッサム、バコバ)、レイズドベッドの中のウサギのオーナメントの周囲(白のキャットミント)、バラ(白、淡黄色のイングリッシュロ ーズ) と、ホワイトガ ーデン風な植栽が美しい。
  • 住まいの和室方向からの眺め。正面奥の資料の右側に作業場がつくってあります。米杉材のデッキは奥の建物とレイズドベッドの色に合わせ、黄土色の防腐剤 をペイント。ドイツ製の「環境にやさしい」塗料を選んで。
  • 庭の入口(‘モンタナ’のアーチ) から北側を望む。小径を縁取るレイズドベッドから、
    赤いチェリーセージやアスチルペがこぼれるように咲いて。奥にはアカンサスも。
  • リピング上の2階ベランダからの眺め。白を中心としたイングリッシュローズに、紫のキャットミントが香りを加えます。まさに花香る5月。イングリッシュロースは花期が長く、香りもいいものが多い。組み合わせる草花で表情も変化します。
  • リビングから花の群を眺めて。花が終わっても葉が美しい黄モッコウバラとナニワイパラのアーチを背景に、淡い色合いのイングリッシュローズ、ピンクや白のジギタリスなど、丈高く咲く花を。キャットミントやラベンダーの紫が色のアクセントをつけています。
  • 夜の庭。奥の建物は壁面を照らす角度でダウンライトを軒下に、手前にはアップライトで木々の表情を美しく。犬と一緒にお茶もよし。
  • 東から見た朝の紅葉。中央にヤマモミジ、左奥はメグスリノキ、左にシロモジ、右にイロハモミジ。雑木林の秋の紅葉にあこがれて。
  • 春のベンチと白バラ。手前のコンテナでは白い小花のパコバが美しいバランスで咲きます。白いバラ’ルドウテ’は冬の香りも格別。
    春先はジンチョウゲ、初夏はべンチ東側のライラックが香りを添えます。
  • 車庫前の手づくりアーチ。ピンクのつるバラが量感のある花をたくさんつけます。奥にはラベンダーがボーダー状に。
  • ナニワイバラ(白の一重咲き)の下に腰かけて。キャットミントは奥に丈高の種類、手前に低い種類を選び、バラをはさむ形で植栽。
無農薬で育てたデッキのある花園真島康雄さん/福岡

45坪の庭を全面ウッドデッキにするという大胆かつ機能的な庭で、化学農薬をいっさい使わない栽培法を独自に編み出した真島さん。徹底的な観察をもとに、先進的なガーデニングを展開した点も評価されました。受賞後、副賞の英国旅行をきっかけにオールドローズの栽培に目覚め、やがて本誌で「Dr.真島康雄のバラの診察室」を連載。オーガニックにこだわり、効率的なバラ栽培法の研究を進めました。2012年に『簡単、だけど科学的 完全オーガニック バラ栽培』を出版。肝臓や脳梗塞・心筋梗塞の予知・予防のエコー専門医として活躍しながら、バラを美しく、安全に、無理せず育てるための栽培法を日々進化させています。今や、オーガニック栽培の心強いリーダー的存在です。

受賞者のコメント

夢みたいです。BISESが『私の部屋ビズ』といっていた’92年冬号からの愛読者として、編集部に便りを出したいとずっと思いながらここまできました。その手紙の代わりに、庭づくりの成果を見てもらうつもりで応募したのです。’97年のビズ・ガーデン大賞の発表を誌上で見て大いに刺激を受け、グランプリがとれたらどんなにか...とも少しは思いましたが、まさか現実になろうとは。私の園芸歴は14歳(35年前)から始まりました。サボテン界の傑物、伊藤芳夫氏の世界にはまり、実生園から苗や種子を取り寄せたり、庭巡りをしたり...今、あの頃が鮮やかに思い出されます。ビズで知った無農薬のバラづくりが、私に現在のガーデンをつくらせてくれました。